オクラみたいなメガネ

オクラ合同会社の運営する社内製造メガネブランド「RUISM」と「眼鏡ノ奥山」での日々の出来事を書くブログです。

オクラ合同会社の運営する自社ブランド「RUISM」と「眼鏡ノ奥山」は

完全自社内製造のメガネブランドです。

日々の制作で感じることや考えていることを書いております。

御注文をいただく前に御覧いただければ幸いでございます。

 

作り手にとって嬉しいことは言葉よりも激しい劣化です。

過去に2本眼鏡をお届けしたお客さまより、

オーバーホールの御依頼をいただきました。

私共の制作したメガネは全てシリアル管理と・カルテを残しているので、

制作した当初のフロントやテンプルの寸法が分かっております。

 

この度のオーバーホールの御依頼は、テンプルが広がりズレ落ちてくるとの

お悩みでしたので、広がった原因調査からスタートしました。

右側テンプルが異常に外に開いておりますね。

これだけ広がってしまうとフィットしませんよね・・。

 

左テンプルの蝶番は異常無し。

ポケットに蝶番も収まっているし、カシメ芯も浮きは無しと。

こちらはやはり浮いておりました。

強い力でテンプルを外側に広げると、カシメ蝶番は浮いてしまいます。

その結果、テンプルの左右の開きに歪みが生じて、顔に馴染まない眼鏡になっておりました。

 

今回の作業は、カシメ蝶番の打ち直しとテンプルの調整をすることがゴールです。

ついでに、梨地(サンドブラスターを使い、ガラスパウダーを吹き付けて表面をザラザラの艶消しにする表面処理方法)の再加工をしようと思ったのですが、ガラスレンズを

ガッチリ嵌めすぎたので、無理に外そうとするとレンズが割れるため、高圧洗浄だけ実施いたしました。

 

新規で御注文をいただけることはもちろん嬉しいことなのですが、

修理・再調整をお願いされて工房に帰ってくる、「経年劣化の激しい子供たち」を

見ることはもっと嬉しいです。

 

私共のメガネは全て自社工房にて制作しておりますので、

オーバーホールの御要望はいつでも大歓迎でございます。

 

普通のメガネでは物足りない人は是非一度「ジャストサイズの丈夫なメガネ」を

お試しください。

 

www.glasses-okuyama.com